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校長室の窓

「南中坂」

 今年度、サッカーとアルペンスキーで全国大会に出場を決めた稚内南中学校の生徒たち。同じ宗谷の教師として誇らしくとても感激しています。南中の部活動はなぜ昔から強いのか・・・。最近考えていました。そうか、「南中坂」を毎日登下校しているからだ。雨の日も風の強い日も。それを全身で受け止めて歯を食いしばって歩いているのだと。
 本校では毎日の登校時や下校時に車での送り迎えが絶えません。特に部活動です。なぜ保護者の皆さんは歩かせないのでしょう。ご家庭の温かさや地域の温かさで子どもたちが育っていることは重々承知しております。しかし予測不能なこれからの未来を生き抜く子どもたちに、一番大切な「たくましさ」という子どもの未来の力を大人が奪っているのではないでしょうか。
 私の小・中学校時代は登校に歩いて40分ほどかかりました。またリトル・シニアリーグ(地域小・中硬式野球チーム)に小学3年から中学3年まで所属して、路線バスと徒歩でグラウンドと自宅を往復していました。おかげさまで、筋肉粒々のカモシカ並みに鍛えられた下半身をしています。(今はぷよぷよですが・・・)
 稚中の子どもたちは素直でやさしい生徒ばかりです。しかし心も体もひ弱と言われたくはありません。中学校は「自立」を教える場です。自分の足で自分の力で歩ける力を身に付けさせなければなりません。まずは、歩かせましょう!ご家庭と学校が本当に子どもたちの将来を見据えてスクラムを組んだ時、子どもたちは一歩ずつ力強く歩き始めます。体力向上はまずここからです。